ネットビジネスに出会う
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好きなことを仕事にしたいとずっと思って生きてきた。
その時の私にはまだその難しささえも分からなかった。
具体的なことなどまだ何も考えてもいなかった。
だけども、やる気だけはあった。
熱意だけは人—倍あった。
負けん気だって誰にも負けない程持ち合わせていた。
そして、その好きを仕事にするという機会はそう遠いところにあるわけではなかった。
その出会いは恋愛の達人と出会って数回逢瀬を重ねた後に訪れた。
それは『人生をちょけよう』、人生を楽しもうというネットビジネスの達人の言葉に心を打たれたからだった。
私はその言葉に—気に鷲掴みされてしまった。
「これだ!私のやりたいことはこれだったん
だ」そう思った。
私も人生をちょけてみよう、彼らの言葉を聞いてそう思えた。
恋愛の達人の紹介で、私は新宿ルノアールの喫茶店でネットビジネスの達人と会った。
その達人2人はブログで稼ぐことを生業としていた。
何を書いたらいいか分からない私に彼らは言った。
「好きなこと書いたらええねん」と。
私の好きなもの、その時の私にはまだそれが何なのか見つけられていなかった。
けれども私の中の元気で物事に貪欲な「私」は心の中で私に叫んだ。
「取り敢えずやってみよう!」と。
彼らは海外で起業合宿を開催すると言ってい
た。
私は—も二もなく、返事をした。
「行きたいです」と。
その先の私に何が待ち受けているのかなんて
その時の私には分からなかったし、だからこそ、そんな無謀とも思える海外合宿に参加し
ようと思えたのかも知れない。
私は右手に勇気、左手に希望を握りしめ、そ
の海外での起業合宿へと旅立とうとしていたのだ。
その決断は自分ひとりで決めたことだった。
決してどうなっても、誰のせいにもできない私の決断。
成功するか、失敗するか、そのどちらになっても、私は誰のせいにもできなかったし、そうしたくはなかった。
それ以上に、その時の私には成功することしか頭になかった。
この先の私に待ち受けているできごとにワクワクしか感じなかった。
私は晴れの門出に胸を躍らせていた。
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この小説は逢坂純(おうさかあつし)さんに書いてもらいました。
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